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夏から秋、秋から冬へと季節が移り変わる時にふと恋しくなる歌声というのがある。私にとってはこのベス・オートンがそうだったりするのだが、彼女のフワフワと浮遊しているような、それでいて芯のしっかりした歌声を聴いていると、ジワジワと心が満たされ、ゆったりとした時間に包まれて何となく幸せな気分になるのだ。元々はテクノ界を代表するあのウイリアム・オービットに見出され、ケミカル・ブラザーズ等との共演を経てシーンに登場。デジタル界の歌姫として話題となったUKシンガーのベスだが、そのサウンドはイギリス特有のメランコリックさや憂いというものとはまた違ったものだ。特にこの99年の春リリースされたセカンドアルバムでは、大陸的(極めてアメリカ的とも言える)で乾いたギターの音色が全体を彩り、伸びやかで自由なメロディ、そしてナチュラルな歌声を余すところなく披露。独自のアコースティック・ワールドを築いている。更にゲストにはベン・ハーパーやDr.ジョン、ベン・ワット等が参加。数多い女性シンガーの中でも、個性的で既に確固たる自分の世界観を確立しているそんな彼女が、本格派としていかに広く認められているかがよく分かる。トリプルA系女性アーティストがお気に入りの人は是非とも押さえておきたいアルバム、そしてアーティストだ。
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